今回は「社会的治ゆの要件」に触れたいと思います。。
【社会的治ゆ】
1.症状が安定して、原則として治療、投薬を行う必要がない
2.特に支障なく働いたり、通常の生活を送ることができる
状態が一定期間継続している場合には、医学的には治ゆしたとはいえなくても、社会的に治ゆしたものとして取り扱われます。
社会的治ゆの取扱いの効果は、その傷病に係る初診日が「再発後、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日」とされることにあります。
(社会的治ゆの取扱いのメリットについては前回内容参照)
では、その要件をみてみましょう。
1.症状が安定して、原則として治療、投薬を行う必要がないこと
社会復帰しても通院を継続し、治療や投薬が続いているような場合には認められないようです。
ただ、その通院が経過観察的なもの(年に1,2度程度)であったり、投薬も予防的治療とされるようなものであれば、認められることがあるようです。
2.特に支障なく働いたり、通常の生活を送ることができる
こちらは「社会復帰して一定期間が経過していること」といいかえることができます。
この「一定期間」ですが、法律上明文化されているものではなく、また傷病の種類や事案ごとの状況により異なるようです(たとえばうつ病などでは「5年程度」とされています)。
ですので一概に「●年、通院していなかったから」と、安直に判断することはできません。
ちなみにですが、主治医の診断では継続治療が必要とされるような場合において自己判断で勝手に通院をやめてしまったようなケースでは認められない可能性が高いです。
現在、通院中で、すぐすぐに障害年金を考えていないかたも、将来的なことを見据え、主治医の診断に沿った治療を続けることを心がけましょう。
それでは今日はこの辺で。