併合等認定基準 ~ 障害年金豆知識 ~

「併合等認定基準」

なにやら難しそうな用語ですが、ご存じでしょうか?

端的にいうと、複数の障害がある場合の障害の程度の認定のしかたです。

複数の障害、というとわかりづらいかもしれませんが、たとえば脳梗塞を発症したことで、手足に麻痺が残り(肢体の障害)、高次脳機能障害(=精神の障害)と失語(=音声又は言語機能の障害)を併発した、というようなケースが該当します。

このような場合、基本的にはそれぞれの障害の程度を別個に判定し、それを足し合わせて総合的な程度を判断することになります。

その際、障害の程度や区分、それに応じた認定表に当てはめて判断することになりますが、単純な足し算引き算ではないこと、複数の障害を足し合わせたからといって必ずしも上位等級に該当するわけではない、といった難しさがあります。

ちなみにですが、障害年金は請求しようとする障害の種類ごとに、それぞれ診断書を提出することになりますが、必ずしもすべての障害に診断書を提出しなければいけない、ということもありません。

ですので、このケースで肢体の障害と精神の障害について2種の診断書を提出したとすると、音声又は言語の障害については審査判定の対象とされず、先の2つの障害について判断されます。

もちろんすべての障害について診断書を提出すれば審査判定の対象から漏れることはありませんので安心なのですが、診断書作成には費用も労力もかかりますので、そもそも等級が変わらないのにむやみやたらに診断書を、、、というのも考えものです。

もし、こういったお悩みがありましたら専門家に相談してみるのもよいかと思います。

もちろんこういった取扱いは審査判定業務の一部ですから、確証までは取り付けられませんが、手続の方向性を決める参考にすることはできると思います。

また、非常に専門性の高い分野ですので、客観的に、理路整然と説明をしてもらえのであれば、障害年金に精通しているという安心材料になるかもしれません。

それでは今日はこの辺で。