障害認定日は、請求する傷病の初診日から起算して1年6月を経過した日(原則)とされています。
これだけをみるととてもシンプルなのですが、例外的な取扱いや解釈のしかたが障害認定日を難しいものにしています。
今回は、「障害認定日に『月の末日』が関係したら?」という、ちょっと変わった視点でみていきましょう。
暦日数は歴月によって異なるため、「月末」が初診日の場合、1年6月後の歴月において初診日に対応する日(「応当日」といいます)がある場合とない場合があります。
具体例で考えてみましょう。
【具体例】
初診日 | 障害認定日 |
① 令和4年1月31日 | 令和5年7月31日 |
② 令和4年2月28日 | 令和5年8月28日 |
③ 令和4年3月31日 | 令和5年9月30日 |
④ 令和4年3月30日 | 令和5年9月30日 |
⑤ 平成30年8月31日 | 令和2年2月29日(令和2年はうるう年) |
⑥ 令和元年8月31日 | 令和3年2月28日(令和3年は通常年) |
【解説】
①、②のケース 1年6月後の応答日がある場合で、原則的な取り扱い |
③のケース 1年6月後の応答日がない(≠9月31日)ため、その月の末日を障害認定日とします。 → 結果的に初診日が1日早い④と同日になります。 |
④のケース 原則的な取り扱いです。③との比較として。 |
⑤のケース うるう年の場合、「2月29日」が存在するため、初診日が平成30年8月29日、同30日、同31日の場合、障害認定日(1年6月後)はすべて同日になります。 |
⑥のケース 障害認定日が「8月31日」であっても、1年6月後がうるう年にあたるかどうかで障害認定日が異なります。 |
いかがでしょうか。
「1年6月後」という定義はいたってシンプルですが、その取扱いや解釈は意外に複雑です。
「たった1日」が障害年金の受給に影響することもありますから、しっかりと確認をしておきたいですね。
それでは今日はこの辺で。